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事業の概要ABOUT

事業名 高専-大学連携による組込みソフトウェア関連技術教育の高度化
  人材養成機能充実,大学-高専連携事業

【概 要】
産業界においてニーズの高い組込みソフトウェア分野に関して,徳山高専および九州大学,および両学術機関に関連する企業群の連携により,実践的な教育の試行を通じて,組込みソフトウェアに関する日本最高水準の教育カリキュラム・シラバスの構築を行う.
事業実施主体 情報電子工学科(情報電子工学専攻)
連携相手先:九州大学大学院 システム情報科学研究院 情報知能工学部門
事業計画期間 平成22年度~平成23年度(2年)

 

 

1.事業の必要性

 【目的・目標】
  組込みソフトウェア分野で独自の教育を実施してきた徳山高専において,この分野で先端的な研究実績のある九州大学と連携して,同大学および関連する国内有数の企業在職者による講義・実習を学生に受講させることにより,産業界でニーズの高い組込みソフトウェア分野で即時かつ長期間に渡り活躍できる高度な人材の育成を目的とする.本事業の成果として,高専における組込みソフトウェア分野に関する国内最高水準の教育カリキュラム・シラバスの構築を目指す.
  【必要性・緊急性】
技術の高度化に伴い,高専学生は就職時に独自性の高い技術の習得が求められている.産業界では,国際的競争力維持のための組込みソフトウェア関連技術者が不足している.在来業種に属する地元企業では新分野進出に対するトリガが必要である.また,高専卒業生の主要な就職先である製造業の競争力強化・信頼性獲得には,組込みソフトウェア関連技術力の向上が喫緊の課題である.
  【独創性・新規性等】
本事業は,単なる大学-高専連携に留まらず,産業界や,山口県を中心とした北部九州から広島等にかけての地域連携の要素を含む.大学での取り組み成果の活用,高専卒業生の活用,学生の就業意欲の向上,本校が立地する地元企業在職者の再教育,産業界へのフィードバックを包括的に狙った事業である.また,本事業で構築した組込みソフトウェア関連技術のカリキュラム・シラバスについては,有識者による第三者外部評価を実施し,評価結果に基づく更なる改善策を検討する.
  【中期目標及び中期計画との関連性】
技術の高度化に対応するための教育課程充実化のための外部有識者の参画による研究成果活用の具現化である.学校の枠を超え,高専の特性を踏まえた教材や教育方法の改善の一つである.また,理工系大学との有機的な連携による教育課程改善策である.

2.事業の取組内容

  〔全体計画〕
(1) 外部講師(大学,大学の指導下にある関連企業,本校OB)によるオムニバス形式の講義実施
(2) 最新組込みソフトウェア関連技術の習得,講義内容企画(22年度)/講義・実験への反映(23年度)
(3) 新規実験教材の設計・試作・製作・活用教育実施、他高専への事業紹介
(4) 組込みソフトウェア開発用設備の整備(22年度)・教材の充実化(23年度)
  〔平成22年度に実施する事業内容〕
(1) 外部講師による講義の試行(22年度は既存カリキュラム・シラバスへの埋込み)
(2) 教員の最新組込みソフトウェア関連技術の習得・講義内容の充実化企画
(3) 新規実験教材の設計・試作
(4) 組込みソフトウェア開発用設備の整備

3.事業の実現に向けた実施体制等

【実施体制】

【工夫改善の状況】
  現在,徳山高専では,組み込みシステム関連技術について,下記を実施中である.

(1) 徳山高専独自のワンボードマイコンTeC/TaCによるコンピュータの基礎教育(本科低学年)
(2) TeC/TaCや汎用マイコン等を活用したデジタル・アナログ回路の講義・演習(本科高学年)
(3) ハードウェア記述言語による回路設計やマイコンによる機器制御 (本科高学年・卒研・専攻科)
(4) TeC/TaCによるMP3プレーヤの開発(専攻科演習,本校OB(元ソニー社員)特別講師の指導による)
(5) TeC/TaC用のコンパイラ,独自組込みOSの試作(本科卒研,専攻科特別研究)
  今回の事業により,カリキュラム内容の高度化改善を行い,現在専攻科・上級学年で実施している講義・演習内容等を切り出して低学年での段階的に実施していきながら,科目間の整合性を考慮しつつ,更なる教育内容の高度化と,他高専への成果展開を図る.

3.事業の実現に向けた実施体制等

4.1 学問的効果
 

(1) 教育の質の向上

組込みソフトウェアに関する既存の市販教科書や教材の内容・質は十分とはいえない.そこで本事業により先進的な教科書・教材を開発する.教科書等を高専機構の著作物とすることにより,他高専での活用を容易にする.

(2) 主要大学との連携による研究レベルの向上

組込みシステム分野は,日本の産業が世界をリードするために強化必須の分野である.高専の枠に留まらず,世界レベルの教育・研究を目指す.教育・研究の成果は学術論文としてまとめる.

(3) 実社会に役立つ成果を生み出す

 企業技術者による講座を設けることにより,学生だけでなく教員の研究を研究室レベルの技術教育,論文のための研究に留まらず , 研究から現実の社会で使われる技術に貢献するための教育・研究を目指す.高専機構の知的財産確保のため,特許出願を行う.

   
4.2 社会的効果
  (1) 先進技術の地域社会への還元
一部の講義を,人材養成講座・公開講座を兼ねて実施することにより,所在地域の企業が組込みシステム関連等の新規事業にチャレンジする風土の醸成を試みる.また,特に組込みシステムに関心のある地域の企業等との研究会を開催する.
(2) 地域企業の技術者の再教育
徳山高専が立地する山口県は,素材産業・設備産業等が多く,成長率が高い新規事業への取り組みが望まれている.そこで,人材養成講座・公開講座・出前講座用の教科書を作成することで,地域の技術者の情報電子技術分野の再教育に用いる.
(3) 若年層のニーズ・感性の産業界へのフィードバック
本校OB等に講義・演習の際に,コンシューマ向け製品のプレ製品評価を学生が実施する機会を設けることで,若年層の感性を実製品へ反映する.
4.3 改善効果
  (1) 授業・演習内容の高度化
高学年での教育カリキュラムで実施していた内容の一部を切り出して低学年で実施できるようにしていくとともに,高専モデルとしての改善カリキュラム・詳細化シラバスを作成する.
(2) シラバス間の教育項目のシームレスな連携
シラバス中の項目間マップの作成による,学生が自発的に学習対象を選択する能力を向上させる.
(3) ファカルティ・ディベロプメントの推進
  企業在職者の講義を教員や技術職員も聴講し,意見交換を行うことで,教職員自らが現実社会の最新・最先端技術の習得を行い,その内容を講義へ反映させる.
4.4 その他の副次的効果
  (1) 実施内容の広報による優秀な新入学生の確保
  中学校(中学生,中学校教諭/中学生の保護者)向け資料の作成と校内見学会等での配布を行うことにより,中学生の世代人口減の対策として受験者数の維持(世代人口の減少を考慮)や質の向上を目指す.
(2) 学生の就業機会・意欲の増大
招聘講師の職種への就業,講師勤務先企業が属する業界・業種への就職希望者の増加等,就業意欲の高い学生を増加させるとともに,就業機会を拡大させる.
(3) 連携先大学・大学院等への編入・進学への挑戦者の増加
  主要大学への受験者数増など,高い目標をもって学習に励む学生を増やす.


 

 

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